2023年11月22日
「好き」と「愛してる」の違いは何か?と問わる一説がブッダの教えの中にあります。ブッダは、花が好きだという時、あなたはそれを引き抜くだけでしょう。しかし、あなたが花を愛していれば、毎日世話をして、毎日水をやるでしょう。好きは「自分を満たす」ものであり愛は「相手を満たす」もの。あなたが、これを理解することが、人生を理解することです。と答えています。
親や大人の思いや願いが強くなってしまったらどうなるでしょう。「こうなってほしい」という思うことで、子どもの「今」がみえなくなっていませんか?
この先の話にも出てきますが、我が子が可愛い過ぎるあまり、その思いのままに、関わることで、子どもの「今」が見えなくならないように。「今」この時も、少しずつ育っています。心の根を摘んで枯らさないように。花は摘めば枯れてしまいます。子どもの「今」も一緒です。
もし、今、子育てが辛かったら素直に「先生」を頼ってください。育児本やインターネットを頼る前に、お子様を一番近くで、みている私たちを。たくさんの愛情で育てています。ママの前でしかみせない顔、パパの前でしかみせない顔、そして、先生の前でしかみせない顔があります。子ども達の周りには素敵な大人がいることに気付いて下さい。1人でなんとかしようとして、孤独を感じないで下さい。そして、自分をもっと褒めてあげてください。「私はえらい!」「私はすごい!」「私はきれい!」と声を出して自分に言ってあげてくださいね。元気が出ます!私達、先生が近くにいることを忘れないで下さいね。
さて、遠足で話をさせていただきました文章をそのまま添付させていただきます。
子どもの心の基盤をつくるためには、子どもを信じる親の心が必要です。この、子どもを信じるというのは、子どもが言った言葉をすべて鵜呑みにして信じるという意味ではありません。この2歳、4歳、6歳といった心の揺れる時期に十分な愛情を受ける事が大事であり、愛されていると自覚をすること、感じること、親や先生といった大人から守られていると感じることが心の基盤に繋がります。心の基盤が、良く育つと、良いことや悪いことの判断がうまく出来るようになり、自分を抑制する力や、先のことを考えて行動する力や、相手のことを思い合って人と関わる力がつきます。逆に、その愛情の受け方が違うと、不安感が強く出てしまったり、誰かが羨ましくて嫉妬や恨みをもちやすくなるようになります。人は、知らず知らずのうちに、不足した愛情は、親以外の人やモノに求めるようになります。
親として子どもを心配することは、あって当たり前ですが、心配することが=(イコール)親としての愛情ではありません。子どもが頑張れるように背中を押してあげたり、自立を促してあげたりし、強くたくましい心を育ててあげることが社会で生きていく力を育むためには必要です。
子どもの話をよく聞くことは大事ですが、どうすればよいのかを一緒に考えたり、保護者の皆様自身が先生を信頼して任せる力も必要です。心配かもしれませんが、親が信頼していない人を子どもは信頼できません。
何度も言いますが、何事も本物の体験や経験には、かないません。実体験を私たちも大事にして保育をしています。いつもいつでも、人生良いことばかりではありません。
その嫌なことや壁をどう乗り越えるのか、どのように解決すれないいのかを、一緒に考えたり、考える時間を作ることが大事なのです。
長くなりましたが、日々子どもたちは栄幼稚園の広い環境で伸び伸びとすごしています。
子育てと保育は全く一緒ではありません。が、教育という観点から、重なるところがあります。躾も社会性もしかりです。すべてがバランスよく関わることで良い方向に進んでいきます。偏ってしまえば、倒れてしまいます。協力し合うことで、大きな力となります。
一緒に子育てを楽しみましょう!
令和5年11月20日
年中組 学年主任 須永百合子