水と緑と太陽と── いのち輝く さかえようちえん

2025年10月02日

 近年、さまざまな課外活動を取り入れた幼稚園や保育園が増えています。英語やスポーツ、音楽や芸術──子どもにできるだけ多くの経験をさせたいと願う保護者の方々にとって、魅力的に映ることと思います。けれども、幼児教育の本質は本当に「小さなうちから習い事を増やすこと」なのでしょうか。

 私たちが大切にしているのは、子どもたちが 心と体の土台をしっかり育むこと です。英語やスポーツといった技能は、小学生になってからでも十分に伸ばすことができます。しかし、忍耐力や思いやり、友だちと関わる力、自然の中で発見する力──これらは幼児期にしか育ちにくい、かけがえのない力です。

 栄幼稚園では、創立以来ずっと「自然の中で、仲間と共に生きる力を育てる」ことを大切にしてきました。広い園庭や四季折々の自然、仏教の教えに基づく生活習慣。例えば、冬には園庭で焚き火を囲み、焼き芋ができるのを友だちと並んで待ちます。誰に言われなくても自然に列をつくり、順番を待ちながら「まだかな」「楽しみだね」と心を通わせる。そこには「我慢」と「思いやり」が育っています。

 こうした日常の中で子どもたちは、遊びながら社会性や協調性を学びます。花が咲き、実がなり、落ち葉が舞い、また芽吹く。自然の営みを肌で感じることは、机上の学び以上に子どもの感性を育てていきます。

 もちろん、課外活動は子どもの世界を広げるものです。しかしそれは「枝葉」であり、栄養を吸い上げる根っこがしっかりしてこそ伸びていくものです。私たちの園では、幼児期だからこそ身につけてほしい「生きる力の根っこ」を育むことを第一に考えています。

 園生活の中で大切にしているのは、特別な行事や派手なプログラムではなく、毎日の積み重ねです。

 友だちと笑い合い、時にはけんかをし、また仲直りする。小さな達成を褒めてもらい、自信をつけていく。泥んこになって遊び、体を動かす楽しさを知る。そうした経験のひとつひとつが、子どもたちの一生の宝物になります。

 保護者の方から「子どもが園で本当にのびのびしている」「家庭では気づかなかった成長を見せてくれる」というお声をいただきます。それこそが、私たちが目指している姿です。

 栄幼稚園は、これからも、子どもの心を育てる“本質の幼児教育”で選ばれる園であり続けたいと考えています。

 ぜひ一度、園庭で走り回る子どもたちの笑顔を見にいらしてください。そこに、栄幼稚園の教育の答えがあります。